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 第107回全国高校野球選手権奈良大会は26日、奈良県橿原市のさとやくスタジアムで準決勝2試合がある。第1試合は、41年ぶりの決勝進出を狙う橿原と3連覇を目指す智弁学園が対戦。第2試合は昨夏準優勝の奈良大付と春の甲子園に出場した天理が激突する。4校の戦績や注目選手を紹介する。

第1試合 橿原―智弁学園

橿原

 粘り強い野球で公立勢唯一の4強入りを果たした。チームを引っ張るのは投手の上将太郎(3年)だ。15回3分の1を投げ、わずか1失点。190センチの長身から最速140キロの直球やフォーク、スライダーといった多彩な変化球を投げ分ける。全試合で打順が固定されたスタメンは、9人中8人が打点を挙げており切れ目がない。チーム打率は2割7分と決して高くはないが、犠打や犠飛が合わせて8と、手堅く走者を進める。

智弁学園

 初戦の高田商との大一番を乗り越えると、投打で勢いが増してきた。特に昨夏の甲子園経験者が躍動している。背番号1の杉本真滉(2年)はここまで2試合に先発し無失点。140キロ台後半の直球に、スライダーとチェンジアップを織り交ぜる。今大会無失点の田中謙心(3年)も計6回を投げて11奪三振と好調だ。打撃では、近藤大輝(3年)が全試合で打点を挙げており、勝負強さを発揮している。ここまで打率2割の主将・少路慶斗(3年)が調子を取り戻せば、打線がさらに強力になる。

第2試合 奈良大付―天理

奈良大付

 2回戦、準々決勝と接戦を制して勝ち上がってきた。攻守の要となるのが、4番で捕手の石井颯太(3年)だ。ここまで全試合でマスクをかぶり、打撃では準々決勝の3点本塁打などチームトップの6打点を挙げている。出塁率7割近くの1番打者・松下蓮(3年)と、全試合で安打を放ち、犠打も得意な2番打者・豆越陽人(3年)が相手をゆさぶる。大会随一とされた投手陣がここまで10失点と振るわず、立て直せるかがカギを握る。

天理

 昨秋から県内の公式戦無敗で、今大会も全試合で2桁得点のコールド勝ちと好調を維持。1番打者・冨田祥太郎(3年)は全試合で本塁打を放ち、2番打者・伊藤達也(3年)も2本の本塁打を記録。藤原忠理監督が「足も速い」と太鼓判を押す「恐怖の1・2番コンビ」だ。守備では、背番号1の松村晃大(3年)ら6人の投手が登板し、無失点。遊撃手の赤埴幸輝(3年)を中心とする守備陣も失策ゼロと隙がない。

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